沖縄エッセイスト・クラブ

『沖縄エッセイスト・クラブ40集』
出版記念会

　今回の投稿は私がエッセイスト・クラブに入会して初めてのがじまん投稿となる。
　去る４月22日、これも私が入会して初めての出版記念会が開催された。私が入会した時よりも人員は減ったが、それでも新会員、表紙絵作者、出版社、新聞社などの関係者を含め、総勢30人弱の老若（少し）男女が集い、これまでのコロナ禍の憂さを一気に晴らすかのような盛大な記念会となった。
　今回運営に関わった約半分のメンバーが私と同様の新人であった。第40集という記念すべき年を迎えたクラブであるが、やはり高齢化の波には抗い難く、会員の若年化を図りつつ、運営委員も少しでも若い人に……という現役員の意図と、それを引き受ける新人の覚悟がそこにはあったかも知れない。
　先ずは会場の予約と打ち合わせに会計のセツ子さんが奔走し、編集委員長のふうさんが、30周年の祝賀会などの経験を参考にプログラム案を作成した。運営委員間でそれらはメールによって共有され、細かな会場側との取り決めや、プログラム案の修正などが同時進行で行われた。事務局長の清さん他各運営委員の意見を元に５度のプログラム案の修正が行われた後、緻密に時間の割り振りまで付されたプログラムが完成した。
　私としげみさんは、司会役として決まったプログラムに添って、当日ただそれを全うしただけに過ぎないが、企画の段階から、滞りなく、トントン拍子に事が進行して行く様を見て、皆老齢と言えど、フットワークの軽さと、闊達さと緻密さ、有能さに恐れ入った。これまでの私の企画等が如何にアバウトだったかを思い知らされた。さすが各界で活躍された（ている）方々である。
　おいしい料理とアルコールの勢いもあり、時間配分通りにはなかなか進まぬ、皆語りたがりのスピーチを、クールに制しながらも、皆さんの語りを聞き、多才な芸の披露に拍手喝采し、過去の会長らの労をねぎらって、実に楽しくフレンドリーに会の幕は閉じられた。このクラブで初めての司会役をやり遂げた達成感と、軽微な疲労感が私を幸せにした瞬間でもあった。このクラブの一員になれて本当に良かった。
　さて、この文章を綴っている今の時点で右記の会はまだ催されていない。なぜならこの原稿の締切が４月20日だからである。
トップアスリートがイメージトレーニングをするが如く、時間を早送りして成功裏に終わった瞬間をイメージしてみた。なお、この文章は皆さんが読む頃には現実化している。