2024年05月10日
がじまん第461号-1(Essay 525)
異動の季節
四月は新入学の季節だが人事異動の季節でもある。
立場柄、多くの人々の異動を目にしたり関わったりする。
沖縄に支社がある大手企業の支社長の皆さんは二年から三年で異動となるらしく、沖縄に赴任して二年が近づくとドキドキするそうだ。沖縄は人気の赴任地で、希望してやっと沖縄に赴任したが、あっという間に楽しいときは過ぎ、次の任地へ異動するのが非常に寂しいのだとか。できれば任期を伸ばして欲しいのだが、次の希望者がつかえていて、早く出て行けという雰囲気だそうだ。そんな中でも色々な策をめぐらせ、四~五年と任期を延ばす知恵者もいる。
また、知人の中には沖縄から他県への異動が嫌で、自主退職して沖縄へ移住を決意した強者も何名かいらっしゃる。うちなーんちゅとしては人口減少にも歯止めがかかり嬉しいことでもある。そのような方々にはなるべく手厚く接しているし、行政の皆さんも何らかの補助をしてあげたらどうかと思う。
三線を習う方々もよくお見受けするが、本土に戻ったらあの三線はいったいどうするんだろうと人ごとながら心配したりもする。
私が属している商工会連合会は三十四商工会中十一の商工会が離島にあり、こちらも三年に一度の割合で職員の皆さんが異動となる。辞令の発令が二月初旬で、その時期には職員の皆さんもドキドキハラハラしながら辞令を待つのだそうだ。
残念なのは離島への赴任希望者が少ないこと。離島手当や移動費の補助もあるのだが、満額というわけにもいかず、なるべくなら本島での勤務をと希望する職員が年々増えている。かと言って異動させないわけにもいかず、いざ離島への異動を発令した瞬間、辞表を出す職員もちらほら。大自然に囲まれて人情味溢れる島の方々と過ごす良い機会だと思うのだが…。行く前からノーと言うなと思ってしまう。
近年は人手不足も相まって、会社を辞める事への抵抗も薄くなっていると感じる。現地採用や、面接時に離島赴任が必ずある事を伝えるなどしているのだが離島の職員不足解消には至っていない。これから、喜んで離島へ行って頂けるような体制づくりを目指さなければと思い巡らせる今日この頃である。
送別会や歓迎会に明け暮れる毎日であるが、実は私も本年五月末で三年の任期切れを迎える。二期六年勤めさせて頂いたが、果たして次があるのかないのかドキドキしながら待つ身である。
米須義明
四月は新入学の季節だが人事異動の季節でもある。
立場柄、多くの人々の異動を目にしたり関わったりする。
沖縄に支社がある大手企業の支社長の皆さんは二年から三年で異動となるらしく、沖縄に赴任して二年が近づくとドキドキするそうだ。沖縄は人気の赴任地で、希望してやっと沖縄に赴任したが、あっという間に楽しいときは過ぎ、次の任地へ異動するのが非常に寂しいのだとか。できれば任期を伸ばして欲しいのだが、次の希望者がつかえていて、早く出て行けという雰囲気だそうだ。そんな中でも色々な策をめぐらせ、四~五年と任期を延ばす知恵者もいる。
また、知人の中には沖縄から他県への異動が嫌で、自主退職して沖縄へ移住を決意した強者も何名かいらっしゃる。うちなーんちゅとしては人口減少にも歯止めがかかり嬉しいことでもある。そのような方々にはなるべく手厚く接しているし、行政の皆さんも何らかの補助をしてあげたらどうかと思う。
三線を習う方々もよくお見受けするが、本土に戻ったらあの三線はいったいどうするんだろうと人ごとながら心配したりもする。
私が属している商工会連合会は三十四商工会中十一の商工会が離島にあり、こちらも三年に一度の割合で職員の皆さんが異動となる。辞令の発令が二月初旬で、その時期には職員の皆さんもドキドキハラハラしながら辞令を待つのだそうだ。
残念なのは離島への赴任希望者が少ないこと。離島手当や移動費の補助もあるのだが、満額というわけにもいかず、なるべくなら本島での勤務をと希望する職員が年々増えている。かと言って異動させないわけにもいかず、いざ離島への異動を発令した瞬間、辞表を出す職員もちらほら。大自然に囲まれて人情味溢れる島の方々と過ごす良い機会だと思うのだが…。行く前からノーと言うなと思ってしまう。
近年は人手不足も相まって、会社を辞める事への抵抗も薄くなっていると感じる。現地採用や、面接時に離島赴任が必ずある事を伝えるなどしているのだが離島の職員不足解消には至っていない。これから、喜んで離島へ行って頂けるような体制づくりを目指さなければと思い巡らせる今日この頃である。
送別会や歓迎会に明け暮れる毎日であるが、実は私も本年五月末で三年の任期切れを迎える。二期六年勤めさせて頂いたが、果たして次があるのかないのかドキドキしながら待つ身である。
Posted by 沖縄エッセイスト・クラブ会員 at 00:00
│会報がじまん