2003年02月15日
がじまん第13号
『南風』よ、さわやかに
鬼の霍乱(かくらん)というのがある。元来は、夏のころの暑気当たり(ナチマチ)のことであったが、現在では、いつもは極めて壮健な人が、めずらしくも病気にかかるたとえに使われる。
いつも元気な内間事務局長がカゼをひき、新年会に出席できなかった。鬼の霍乱だったと思われる。一月十三日には、年男の私も、カゼ(感冒)で高熱を出し、救急病院に駆け込んだ。カゼ(風邪)とかインフルエンザとかは、風(空気)によって感染するものらしい。ということで、この種の病気を一括して「カゼ」と呼ぶ。新年会での会長の「あいさつ」も、「カゼの話」で始まった。
「マラリア」は、イタリア語のmala(マラ=悪い)とaria(アリア=空気)とからできた語だという。マラリアの原義は、「悪い空気」という意味のようである。そう言えは、沖縄では、豚コレラのことを「フーチ」と言っていた。漢字を当てると「風気」であろうか。風気(フーキ)とは、空気(風)が運んでくる病気と解しての呼称であろう。フーチが流行すると、どこの豚小屋にも、ニンニクがぶら下げてあった。悪い空気を防ぐ願いが込められていた。
ことほどさように、「カゼ」には悪いイメージがある。しかし、風は水と同様、偉大な力を発揮する。沖縄には風水(フンシ)の文化がある。ウリズンの季節になると、ウリジンベーが吹く。そして我々は、合同エッセイ集に『南風(はえ)』と命名し、さわやかな春風を吹き込もうとしている。
本部町八重岳の桜まつりが一月十八日に開幕した。二月四日は立春であった。南風の出番が近づいている。
去る一月二十五日(土)、八汐荘で、『南風』の初校を無事すませ、恒例になっている新年会を催した。新年会は、初代事務局長の本村繁さんの司会で進められた。おかげさまで、和やかな春の息吹を感じながら、楽しい夕べを過ごすことができた。
島元巖
鬼の霍乱(かくらん)というのがある。元来は、夏のころの暑気当たり(ナチマチ)のことであったが、現在では、いつもは極めて壮健な人が、めずらしくも病気にかかるたとえに使われる。
いつも元気な内間事務局長がカゼをひき、新年会に出席できなかった。鬼の霍乱だったと思われる。一月十三日には、年男の私も、カゼ(感冒)で高熱を出し、救急病院に駆け込んだ。カゼ(風邪)とかインフルエンザとかは、風(空気)によって感染するものらしい。ということで、この種の病気を一括して「カゼ」と呼ぶ。新年会での会長の「あいさつ」も、「カゼの話」で始まった。
「マラリア」は、イタリア語のmala(マラ=悪い)とaria(アリア=空気)とからできた語だという。マラリアの原義は、「悪い空気」という意味のようである。そう言えは、沖縄では、豚コレラのことを「フーチ」と言っていた。漢字を当てると「風気」であろうか。風気(フーキ)とは、空気(風)が運んでくる病気と解しての呼称であろう。フーチが流行すると、どこの豚小屋にも、ニンニクがぶら下げてあった。悪い空気を防ぐ願いが込められていた。
ことほどさように、「カゼ」には悪いイメージがある。しかし、風は水と同様、偉大な力を発揮する。沖縄には風水(フンシ)の文化がある。ウリズンの季節になると、ウリジンベーが吹く。そして我々は、合同エッセイ集に『南風(はえ)』と命名し、さわやかな春風を吹き込もうとしている。
本部町八重岳の桜まつりが一月十八日に開幕した。二月四日は立春であった。南風の出番が近づいている。
去る一月二十五日(土)、八汐荘で、『南風』の初校を無事すませ、恒例になっている新年会を催した。新年会は、初代事務局長の本村繁さんの司会で進められた。おかげさまで、和やかな春の息吹を感じながら、楽しい夕べを過ごすことができた。
Posted by 沖縄エッセイスト・クラブ会員 at 00:00
│会報がじまん