2003年09月15日
がじまん第33号
百四十円に振り回された話
ここ三年ほど、本会の会計を預かっている。金銭出納に関する知識・経験が貧弱なので、本格的・専門的な処理は無理だが、お互いの懐から出し合っている尊い会費を、大事に、適正に使っていこうという信念で役割をこなしている。
月々の収支は、特別な月を除けば、収入は、繰越金・年会費・月例会費であり、支出は、通信費・コピー費・会議費・事務用品費等である。これらをその都度引き出すのではなく、細々とした支出は立て替えておき、月例会の終った時点で、その月に立て替えた金額を、領収書と引き合わせて出金する。というやり方だ。
ところが、今月の帳簿の帳尻が合わない。通帳の金額が百四十円足りない。一瞬、血の気が引いた。この誤差は何だろう。領収書を一枚一枚、何度も点検し、電卓を叩いて収支を確かめるが分からない。頭の中はパニック。
気持ちを切り換えようと他の仕事をし、数時間後にもう一度調べた。
――分かったあ! 何のことはない。自分の立て替え金額を、どうしたものか、百四十円多く引き出していたのだ。これは一大事、直ちに入金しなくてはと、近くのATMへ急いだ。しかし、「硬貨は入金できません」という表示。銀行の窓口までひとっ走り。
ところが、週末と月末が重なって、手続きしてから四十分待っても呼ばれない。別件の約束時間十分前となってしまった。これ以上は待てない。泣っ面に蜂だ。入金手続きをキャンセルして百四十円を返してもらった。硬貨の入金可能なのは本店だけだという。翌日は土曜日で、その日を逃すと、月が改まって記帳の日付がおかしくなる。
翌朝一番の仕事は、松川のわが家から遠く久茂地の本店ATMに百四十円を入金することだった。
三日がかりでやっと収支が合ってホッとする。何と手際の悪い会計係であることよ。総会を来月に控え、一年間の決算報告という大仕事が待っている。手落ちのないようにと自重を促す出来事だった。
内間美智子
ここ三年ほど、本会の会計を預かっている。金銭出納に関する知識・経験が貧弱なので、本格的・専門的な処理は無理だが、お互いの懐から出し合っている尊い会費を、大事に、適正に使っていこうという信念で役割をこなしている。
月々の収支は、特別な月を除けば、収入は、繰越金・年会費・月例会費であり、支出は、通信費・コピー費・会議費・事務用品費等である。これらをその都度引き出すのではなく、細々とした支出は立て替えておき、月例会の終った時点で、その月に立て替えた金額を、領収書と引き合わせて出金する。というやり方だ。
ところが、今月の帳簿の帳尻が合わない。通帳の金額が百四十円足りない。一瞬、血の気が引いた。この誤差は何だろう。領収書を一枚一枚、何度も点検し、電卓を叩いて収支を確かめるが分からない。頭の中はパニック。
気持ちを切り換えようと他の仕事をし、数時間後にもう一度調べた。
――分かったあ! 何のことはない。自分の立て替え金額を、どうしたものか、百四十円多く引き出していたのだ。これは一大事、直ちに入金しなくてはと、近くのATMへ急いだ。しかし、「硬貨は入金できません」という表示。銀行の窓口までひとっ走り。
ところが、週末と月末が重なって、手続きしてから四十分待っても呼ばれない。別件の約束時間十分前となってしまった。これ以上は待てない。泣っ面に蜂だ。入金手続きをキャンセルして百四十円を返してもらった。硬貨の入金可能なのは本店だけだという。翌日は土曜日で、その日を逃すと、月が改まって記帳の日付がおかしくなる。
翌朝一番の仕事は、松川のわが家から遠く久茂地の本店ATMに百四十円を入金することだった。
三日がかりでやっと収支が合ってホッとする。何と手際の悪い会計係であることよ。総会を来月に控え、一年間の決算報告という大仕事が待っている。手落ちのないようにと自重を促す出来事だった。
Posted by 沖縄エッセイスト・クラブ会員 at 00:00
│会報がじまん