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2015年02月20日

がじまん第304号

二年に一度
南ふう

 昨年末から今年二月一杯は、総務の私の最も多忙な時期。二年に一度の「入札参加資格審査申請」があるのだ。この申請をしないと、うちの会社には入札案内が来ず、公共の仕事が入らない。こんな重要な仕事なのに、大変だと思ってもらえないのが悲しいところで、雑務、いやいや通常業務も普段通り、山のようにある。昨年12月が申請期間のものは「沖縄県」「那覇市」「沖縄市」「名護市」の四つで、これは無事に終えた。
 年末年始休暇は九日間もあったが、裏を返せば勤務日数が少ないということ。申請期間はほとんどが二月なのだが、一月提出のものは休みの間に作成しておかないと間に合わず、けっきょく四日間は出勤した。国の機関、たとえば「沖縄総合事務局」などは、インターネット一元申請ということで、昨年その入力を終えて休み中に間違いがないかチェックし、休みが明けたらすぐに申請を行った。
 その他の市町村、これが曲者なのだ。十年ほど前は「沖縄県」への申請書類のコピーに、鑑だけその市町村長名に替えて提出するのが多かった。ところが「独自様式、電子書類がカッコいい」という意識か、各市町村それぞれ別の様式が増え始めた。様式だけでなく、審査基準日も「12月1日」「1月1日」「2月1日」と各々好き勝手。基準日に合わせて在職している技術者名簿や各経歴書などを作成するが、たまたま今回は、この時期に社員が免許を取って技術者が増えたりして、私の脳細胞は煙を出している。なぜ県と同じじゃだめ? なぜ変えたがる?
 そして、やれ「CD‐Rをつける」とか、「USBでも持って来るように」とか、「一部はメールで送り、あとは持参」とか、「紙は一切不要でPDFデータにする」とか、言いたい放題。作成要綱をよ~~く読まないと。「電子化」とやらで省力化されるのは受け取る側だけで、作成側の手間はどんどん増している。さらにたとえば宮古島市や石垣市などは、「郵送」だったのが近年「持参」に変わってしまった。航空券手配の手間も増えてしまう。なんだか時代に逆行していませんか?
 ちなみに二月第二週は「石垣市→竹富町→与那国町」、第三週は「南大東村→北大東村」、第四週は「宮古島市」で航空券を押さえることができた。その合間を縫いながら、予約不要の船便で、渡嘉敷村、座間味村、粟国村などの離島を回る。また北は国頭村から南は糸満市まで車で走る。二月はほぼ毎日が外回り。
 このがじまんがお手元に届くころ、私はどこを彷徨っているだろう。もとい、どこの土地を楽しんでいるだろうか。


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